男の気持ち?


街中を歩いていると、ふわ‥と香水の香りが鼻をかすめた。
反射的に顔を上げる私。
すぐ前方に、近づいてくるヒールが目に入る。
そのまま続けて目線を上げると、細い足首‥ キュッとしまったふくらはぎ‥ 更には、無駄のない綺麗な太股が目に飛び込む。
かなりの美足!
その上、きわどいミニのタイトスカート!
いやがおうにも期待は高まり(?)、盗むようにご尊顔を拝する。
ーー な‥ に‥ ?
いや、まさか、そんなハズはない‥と、更に高速で盗み見る。が、間違いない!!
ブルーのかわいいショートヘアのかつらに、濃厚メイクのその美女は‥。

ーー 男? それも‥ じ‥爺ィいぃいいイ〜〜!!??

せめて婆さんならという期待虚しく、しっかりと喉仏。
ああ、ああ! 私ってば、何を期待していたの〜〜!!
必要以上に落ち込む私の横、友人も虚ろな目。
「すれ違う野郎どもを奈落に突き落とし続けているに違いないよ、あの爺さん‥!」
一瞬よぎった言いしれぬ怒り‥ これって一体‥??

志茂田 景樹 かあんたは〜〜!!



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