身分
幼い頃の私は、”鳩”より身分が低かった。
”鳩”の名は「おやかた様」。
私より、2歳ほど年上の鼻の立派な雄。
私はいつも、兄ちゃんに
「お前より年上なんだから、ちゃんと敬わないといけない!」
と言い聞かされていた。
そんなある日、兄ちゃんが目撃したのは、テーブルの下に半ば体をもぐり込ませ「はは〜〜!!」と神妙に土下座をする私の姿。
「遂に狂ったか!?」と、兄ちゃんが慌てて覗き込むと、そこには、おやかた様がいたそうな‥。(遂にって、どういう意味やねん‥)
毎日、ばあさまと時代劇を見続けていた成果か‥。
私的には「敬う = 土下座」だったらしい。
後光‥というか、窓から差し込む光をを背負って立つ おやかた様を、至近距離で見上げている‥という記憶だけが鮮やかに残っている。
ちなみに、同じく年上の亀様(アカミミガメ?)は、限りなく凶暴‥(噛む)。
ご挨拶すると、一直線に突進してくる、フレンドリーな御方でもありました‥(T△T)。
おやかた様は10年以上生きていたらしい‥。偉大なり。
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