ばかにしないでよっ♪ その1
ある朝、職場への道を ほけ〜っと歩いていると、突然、背後で犬の鳴き声がした。
ドキッとして振り返ると、茶色い中型犬が、こちらに向かって突進してくるではないか!?
何ぃーーーっ!!!!!
私の恐怖は、いきなりピークに達した。
茶色い中型犬は、どう見ても私に一直線!
その上、すでに避けようのない近さにいる。
かまれる〜〜〜ぅぅうっ!!
必死に逃げようと試みるが、たぶん間に合わないことは、頭のどこかで解っている。
そして、次の瞬間……、
あの振動が私の足を襲ったのである!!
カクンっ!!
……へっ?
私は固まった。
何か、予想とちょっと違う振動。
これは……
膝 カクン…????
そう、奴はやってくれたのである。
うら若き乙女をさんざんおびえさせておいて、膝カクンである。
膝 カークーンーーっっ!!?
立ちつくす私の膝の裏…… 犬は勢いよく鼻づらを突っ込んで、いまだグングン押し続けている。
そして、やめたと思ったら、また、カクーン!!
くそう… もてあそびやがって……(赤面)
飼い主出てこーい!!
思わず八つ当たり先を探すと、飼い主はすぐ近くで、「これこれ…。すいませ〜ん」と一部始終を笑いながら見ていた。
止めろよっ!!(キー!!)
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