ばかにしないでよっ♪ その3
はじめて動物園で「大コウモリ」を見たときのこと(じゃんりん子の頃ね)。
奴は、ほ乳類のくせに、南国の「鳥」スペースに放り込まれていた。
そして、他の鳥たちがガラス張りの特別ルームに保護されているというのに、奴だけ、明らかに別扱い。
オウム用の鳥かご(?)に入れられ、部屋の隅に、無造作に置かれている(鳥舎の飼育係のささやかな反抗だろうか? 鳥やないし…)。
カラフルな南国の鳥達と違い、奴の周囲に人はない。
私はここぞとばかりに、ひとりぼっちの大コウモリちゃんに、足取りも軽く近づいた。
もう少しで、手を伸ばせば触れられる距離……。
と、その時…
今まで黒い塊のように、おとなしかった奴が、ふいに動き出したのである。
なんと、逆立ち…の逆立ち……(もとから逆立ちしてる場合はなんて言うんだ??)
とにかく、えっちらおっちら、頭を上にした状態で天井にぶら下がったのである。
やーーーん。かわぇええ〜〜!!
まるで私を迎え入れるかのようなこの仕草。
はじめまして〜 大コウモリさん〜♪
あまりのフレンドリーさに、私の警戒心も完全にゆるんだ、その瞬間!!
ジョバババババーーーーッッ!!
奴は、豪快に糞尿をたれ流してくれた……。
くそぅ、ダマされた……
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