愛の伝道師 その2
母方の伯父は、真面目で素朴。冗談も言わず、ただニコニコ微笑んでいる大人し〜い人(うちの家族にはいないタイプ)。
そんな伯父が遠路はるばる遊びに来たので、近くの観光名所を案内していると……。
「人生について、少しお話しいたしませんか…?」
来た……(汗)
組織(!)のお姉さん方である。
うぉ〜、私ぁアニミズム信仰が好きなんだ〜い!!
多神教万歳ぁ〜〜い!
鑑真和上 LOVE だぜ〜ぇえ♪(暴走中)
てなことはさておき、心底良いと思って勧めてくるあの熱い瞳はくせ者である。
「分けてもらわなくても十分幸せですので……」とも言えないし(言ってみたいけど)、相手が親切な御近所さんだったりすると胃腸薬下さいモードである。
そんなこんなで、必要以上にドキドキしていると、伯父さんが唐突に口を開いた。
「間に合ってるよ〜」にっこり
色々なお断りの言葉を必死に思い浮かべていた私は、無口な伯父さんが応対してくれたことに、とりあえず驚いた。
しかし、ベンチに座っている私たちは、どう見ても格好の餌食。それくらいで引き下がってくれるハズもない。
お姉さま方は、すかさず、
「失礼ですが、どちらの宗教を……」
「オ○ムです。今、流行の……」ほのぼの〜
ピシッ!!……っと、お姉さま方(&私)が凍った。
それもそのハズ、この時は、あの事件が起きてから、まだ1年ほどしか経っていない。
いわば、禁忌の響き……。
お、伯父さん、それは笑えん〜〜〜(ひー)
本気か冗談か判らない伯父さんの笑顔。
お姉さま方は「そうですか〜」と負けない笑顔で去っていった。
うーーん、その手があったかぁ〜〜。
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