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▼ 天秤(てんびん)座

 そこの主婦! 俺で小麦粉量るたぁ‥良い度胸だぜ!


 重さを量る為の道具「天秤」をかたどったのが、この天秤座(うーん、そのまんま)。
  しかし、ただの道具と侮ってはいけない。この天秤は、正義の女神アストレーアが人間の善悪をはかる為に用いた由緒ある品(?)なのであーる。

 今回は、天秤自体の逸話が見つからないので、ご主人である女神アストレーアについて‥(申し訳ない〜)。

 昔‥ 人間は純真無垢な存在で、神々とともに罪悪のない幸福な世界に暮らしていた。
 この時代を黄金時代と呼ぶのだが、一年中が春で、種を蒔かずとも食物が実り、川には乳や酒が流れるなど、まさに天然の酒池肉林(!?)という羨ましい時代だった。
 しかし、次の銀の時代になると、ゼウスが春を縮めて四季をつくった為(いらんことを〜)、寒暑の別が出来、人間は田畑を耕し自分で作物を作らねばならなくなり、強い者が弱い者をしいたげるようになった。
 やがて、青銅の時代となると、人々が武器を手にとって争う すさんだ世となり、神々はそんな人間に愛想をつかし、ぞくぞくと天へと引き上げていった。しかし、ひとりアストレーアだけは下界にとどまって、人間に正義を説き聞かせていた。
 ところが、次の鉄の時代になると、人間は木を切り倒し船を造り、金属を掘り出し剣を作った。そして、偽りと策略と暴力が世にはびこり、友人同士、親兄弟が戦いあった。
 こうなるとアストレーアも人間の堕落を見ていられなくなり、とうとう翼を広げ天上に帰ってしまったという。

 また、この正義の女神は、公平を守るため布で目をかくし、罪をはかる天秤と不義を断つ長剣を持った姿で表されている。(確か最高裁判所にも像があったよーな‥)

 以前、四季(冬)が出来たのは、豊穣の女神デメテルが姿を隠したため‥と紹介したけれど‥。 まー、深く考えちゃいけないぞ、ギリシア神話っ!(何にせよ、ゼウスが一因となっているのは間違いなさそう〜)


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