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▼ レートー

 我慢にも限界があるのよっ!(でも我慢‥)


 大地母神ガイアの孫(ティターン神族)にあたる女神。
 女神レートーの忍耐の日々は、スケベェ親父ゼウスに目を付けられたことに始まる‥(毎度ながら ※1)。

 なにせ「レートーの生む子は、ゼウスの子供達の中でも、もっとも美しく輝く子となる‥」なんて予言を受けていた為、正妻ヘラの嫉妬も最高潮だったのである!

 ヘラは、世界中のすべての土地に、レートーに出産の場所を提供することを禁止した。その為、どの土地もヘラを恐れて、身重のレートーを追い払うばかり(※2)。

 結局、臨月になっても、出産の場所が見つからず、さまようレートーを引き受けたのは、海面に浮かぶ岩の塊にすぎないデロス島だった。
 実は、この島、レートーの姉妹のアステリアー(星の女神)が、ゼウスの求愛を拒み、追いつめられて岩の島に変じたもの(※2 おっさん、何しとんねん‥)。

 その後も、ヘラの妨害で、お産の女神になかなか来てもらえず、9日9夜苦しんだものの、なんとか出産。
 こうして、ご誕生あそばされた双子こそ、太陽神アポローンに月の女神アルテミス。まさに光り輝く兄妹なのでありました〜! ‥‥と、大団円(ヘラが悔しがるのも、まぁ、納得かも‥)


 ※1 鶉(ウズラ)に変身して逃げるレートーを、ゼウス自身も鶉に変じて追いかけたそうな‥。

 ※2 ある村人達などは、池の水を飲もうとしたレートーに対し罵声を浴びせ、池に足を入れて泥をかきあげ、水を飲めないようにした。
 この時ばかりは、温厚なレートーもさすがに頭にきたらしく、「この者達が、この池から永遠に離れず、一生をここで送りますように!」と天に手をさしのべ願った。すると、村人達は、たちまちカエルに変わったという‥(怒らせるとコワイ人かも‥)。

 ※3 レートーと同様、鶉になって逃げたが、追いつめられ、石となって海に落ち、やがて岩の島になった‥(当初は浮島だったらしい)。 しかし、姉妹そろって何故、鶉‥。


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