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▼ プシュケー

 最後に愛は勝つ〜♪


 プシュケーはとんでもなく可憐で美しいお姫さま。
 ちまたでは「美の女神をもしのぐ」なんて噂が流れるほど。
 当然、心の狭い‥いやプライドの高い美の女神アフロディテが許すはずもない。「怪物にでも恋させておやりっ」と、いつものごとく愛息エロースをプシュケーのもとに送り込むのであった‥。んが!

 「うわ、マジ可愛い!」
 無防備なプシュケーの寝顔に、良心の痛みまくるエロース。その上、鈍くさいことに例の恋愛爆走モードになる恋の矢で自分の手を傷つけてしまう。当然「愛の目覚め〜♪」モードとなり、任務失敗。

 一方難を逃れたプシュケーであったが、女神の呪いで全然おムコさんが見つからない。それどころか「人間とは結婚出来ねーよ」なんて神託まで下り、怪物に捧げられるべく山へ置き去りに‥。

 しかし、「もう好きにして〜 ルルルー」と、プシュケーが風に運ばれてたどり着いた先は、ゴージャスなお屋敷の何不自由ない生活。
 ただ不思議なのは、真夜中になると現れ、夜明け前には去ってしまう旦那様。とても優しいのに、決して姿を見せようとしないのである(「美女と野獣」か〜)。

 「お願いだから、お顔を見せて」プシュケーがどんなにお願いしても、「ふっ、まだちょっと早いな、ハニー♪ 愛してるなら僕を信じて‥」と軽くかわされてしまう。
 プシュケーの姉達は「やっぱ怪物なのよアンタの旦那!」「嘘だと思うなら確かめてごらんなさいよ!」と言いたい放題。
 結局、不安と好奇心に負け‥、プシュケーはある晩、眠っている旦那様の姿を、ランプを灯して見てしまう。

 「いや〜ん 超プリチ〜〜♪」
 そこにいたのは、まばゆいばかりの美青年エロース。しかし、その時、ランプの油が一滴、エロースにとんでしまった‥。
 「熱っち〜!!」と飛び起きたエロースは、約束を破り姿を見たプシュケーに失望し、飛び去ってしまう‥(「ツルの恩返し」?)。

 その後、プシュケーは愛しい旦那様を捜す旅に出発!
 アフロディテ特製、怒濤の試練がプシュケーを襲うが、エロースの手助けもあり(←火傷して寝込んでたらしい。神のくせに)、なんとかクリア‥(※1)。

 結局、エロースに泣きつかれたゼウスが、アフロディテを説き伏せ、プシュケーは晴れてエロースと結ばれたのであった(親父、たまには役に立つ)。
 そして、二人の間には「喜び」という名の子が生まれたんだそーな。


 ※1 冥界にアフロディテ御用達の「化粧品」を取りに行く等々‥。
 今回も、見てはいけないと言われた「化粧箱」を好奇心に負けて開けてしまう、学習しない女プシュケー。 しかし、ちゃっかり、エロースに救われる(なんとなくパンドラが不憫だわ‥)。


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