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▼ グライアイ
お年寄りは大切に!
生まれながらに白(灰)髪で年老いていたという……どうにも不憫な三人姉妹(※1)。
その上、一つしかない目玉と歯を三人で共有し、かわるがわる使っているという不便な体質(?)を持つ。
「いま何歳?」「三歳(ちゃい)」…って答えても、「ああ、一〇三歳ね…」と納得されてしまう彼女達(大嘘)。
「灰色の老婆」…なんて呼ばれてるくらいだから、ずいぶんくたびれているのかと思いきや、意外にも、お元気そう。
「ちょっとアンタ、いつまで目玉使ってんのよ!」「いいでしょ、あんた歯つけてんだから!」「二人とも次は私の番だっつーのよ!」……と女子高生並にかしましい(もしや、まだ青春時代!?)。
しかし、そんなある日、仲良く平和な余生(?)を送っていた彼女達に突然の不幸が!?
「ちょっと、誰が目玉持ってるのよ!(怒)」「私じゃないわよ!」「私も違う!」
いきなり消えた目玉に騒然とするグライアイ姉妹。すると、聞こえてきたのは青年の声……。
「フフフ…… ここにあるよ。返して欲しかったら、メドゥーサの居場所教えてくんない?」
押し込み強盗よろしく現れたのは、英雄ペルセウス(※2)。
ペルセウスは、怪物メドゥーサ(髪の毛が蛇でその姿を見たものを石に変えてしまう ※3)を退治する冒険の途中で、唯一 メドゥーサの居場所を知るという、グライアイ三姉妹を訪ねてきたのである。
実は、メドゥーサは「ゴルゴン」という化け物三姉妹の末っ子で、このゴルゴン三姉妹とグライアイ三姉妹は、姉妹どうしなのである(六姉妹にならないところがポイント 笑)。
グライアイにしてみれば、大事な姉妹の住処を、こんなヤバそうな若者に教えられるわけがない…。
突如、哀れな老人モードに切り替えると…。
「おおおぉ、年寄りをいじめねぇでくだせぇませ、げほげほ……」
しかし、ペルセウスは軽く無視。一つしかない大切な目玉をブヨンブヨンもてあそんで脅迫し、
「おら、ちゃきちゃき吐かねぇと、この目玉つぶしちまうぞ!」
と、まんまとメドゥーサの居所を聞き出したのであった……(極悪 −−;)。
また一説には、彼女達は白鳥のような姿をしており(美しひ〜)、三人ではなく二人…とも言われている(全然ちゃうやん!)。
※1 ペプレド、エニュオ、ディノの三姉妹。
「老婆」を意味するグライアーが呼び名となったみたいです(まんまだわ…)。
※2 ペルセウスの回参照〜! メドゥーサを倒して名をあげた。
※3 メドゥーサについては、また次回〜!
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