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▼ キマイラ

 火を吐く、超獣合体〜〜!!(戦隊モノっぽい!?)


 頭が幾つもあったり、半人半獣だったり……ヘンテコ怪物が数多く登場するギリシア神話。
 その中でも、わけわからんぞ〜な体を持った怪物の代表格が、今回ご紹介するキマイラ(※1)。

 特徴は、頭がライオンで体は牝(メス)ヤギ、シッポが蛇(もしくは竜)……というシンプルバージョン(どこが?)から、ライオンとヤギと蛇(竜)の三つの頭を持ち、上半身がライオンとヤギの掛合わせで、下半身は竜……という、考えるのも一苦労なバージョンまで諸説様々(竜のような翼を持ってるものまである)。

 また、体がメスの山羊だからか?(ミルクでも出すのか?)
 とにかく、彼女はれっきとした女の子で(きっとライオンの頭にたてがみが生えてても関係ない。だいたい、ほ乳類とは虫類の垣根もとっくに超えてるんですもの。キラキラッ ※2)、住処である火山から人里に下りてきては、ゴーゴー火を吹いて暴れ回っていたらしい(やはり頭は獣並みらしい)。

 しかし、「もう、おてんばねぇ♪」で勘弁してもらえないのが怪物稼業。
 そして、怪物を退治するのは、白馬に乗った王子様と相場が決まっている(独断と偏見)。

 ある日、キマイラがご機嫌麗しく空を眺めていると、天馬ペガソスに乗った英雄ベレロポーンが登場(※3)。
 もちろん、目的はキマイラ退治。
 キマイラは、んが〜〜!!っと火を吹いてみるが、ひらひら宙を舞うペガソスには当たらない。
 そうこうする間に、キマイラちゃんは鉛の付いた槍を口の中に打ち込まれ、哀れ絶命(女の子の顔に何すんのよ〜〜!!)。結構、あっさり倒されている。

 それでも、その ややこし〜い姿は、「わけわからんぞ!」というツッコミとともに記憶に残り(?)。
 「キマイラ」というと、数種類の動物を組み合わせた合成獣の代名詞のように使われたりしている(「合成獣 = キマイラ」みたいな…)。



※1 父は台風の語源となった無敵怪物テュポーン、母は上半身が美女で下半身が蛇の怪物エキドナ(メドゥーサの孫)。
   兄弟に地獄の番犬ケルベロスやら、9つの頭を持つ水蛇ヒュドラーなどがいる。
   実は、怪物界の名門のお嬢様!?

※2 キマイラ=牝山羊の意味だとか…(確証なし。申し訳ないっす)

※3 ペガソスと英雄ベレロポーンはともに、海神ポセイドンの息子(人と馬なのに?…と疑問に思う方は、ペガソスの回とメドゥーサの回を見てみませう〜!)。
   また、キマイラとペガサスも血縁関係にある…(ややこしい)。

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