〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
▼ ケルベロス
最近、血糖値上がってんだよね…(防御率は下がり気味)。
冥界の番犬。飼い主は冥界の王ハデス(※1)。
三つの頭を持った巨大な犬の姿で、竜(蛇)の頭が付いた尾を持ち、さらに、アゴや背にも無数の蛇の頭が生えている(頭重そう… ※2)。
冥界の入り口である青銅の門を守っているケルベロス。
そのお仕事は、冥界からの脱走を試みる者を捕らえて喰らうことと、生きたまま冥界に入ろうとする者を妨げること。
一方、普通の死人さんであれば、「ウェルカーム」とシッポを振って、喜んで迎えてくれる(「亡者 = 自国民」が増えると幸せ〜な、ハデスの教育が行き届いているのねぇ?)。
青銅のうなり声を上げて(どんなんや)、立ちふさがる魔獣!(それも三重奏。耳元で吠えられると、お互いうるさいんだろうなぁ…)。
これで冥界の守りは完璧!……と思いきや、このお犬様には意外な弱点が!!
それは、甘〜いお菓子。もうハチミツ入りケーキなんて、サイコー、夢中になって食べちまうよっ!
……って、番犬としてそれはアウトでしょう…(たいてい眠り薬入りだし ^^;)
ま、頭が三つもあるから、糖分欲しくなるのも解るけど(脳味噌はエネルギー消費量すごいっていうしね。何の話や…)。
この他、美し〜い音楽も有効で、うっとりお眠ちゃんになって、進入を許してしまったこともある。
音楽とお菓子が大好き♪…な、コワモテだけど、どこか憎めないケルベロス。
かなりの有名モンスターということもあってか、とんだ災難に巻き込まれることも!
英雄ヘラクレスが「ケルベロスを生け捕りにしてこい」と命ぜられて、冥界に乗り込んできたのである(※3)。
「武器を使わずに捕獲する」ことを条件に、ハデスの許可を取ったヘラクレスは、ケルベロスの三つの首をきゅきゅきゅと絞めあげダウンさせると、そのまま地上にかついでいったとな……(ああ、英雄って化け物)。
その際、「ぐほぉっ、まぶしーっ」っと、ケルベロスが初めて見る太陽光に苦しんで垂らした唾液が、毒の花トリカブトになったとか……。
その後のケルベロスくん。
あんまりにも獰猛な為、飼い主のなり手がなく、無事、冥界に返されましたとさ。めでたし×2(?)。
※1 ハデスの回参照〜!
※2 頭の数を、五〇や百とする説もあるが、三つが一般的。
父は台風の語源となった無敵怪物テュポーン、母は上半身が美女で下半身が蛇の怪物エキドナ(メドゥーサの孫)。前回紹介の合成獣キマイラちゃんや、9つの頭を持つ水蛇ヒュドラーとは兄弟っす。
※3 ある王様から、「十二の難行」と呼ばれる、デンジャラスでしんど〜い試練を達成することを命ぜられた。
「ケルベロス捕獲」はその最後の試練。
ヘラクレスについては、またそのうち〜!
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜