続き物。英雄ヘラクレスの一生で〜す！
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▼ ヘラクレス（その７）
俺ゃ負けないぜ、十二の試練〜！（５）
我が子を殺した罪を償う為に、エウリュステウス王の命じる十の仕事をこなさねばならなくなったヘラクレス。四つ目の仕事「エリュマントスの大猪の生け捕り」は、あっさり成功！ 道中、酔っぱらって暴れたけどね…（^^; 以上、前回のお話）。
「動物狩り」ばかりじゃ芸がない…とでも思ったのか？ エウリュステウス王が、ちょっぴり趣向を変えてお贈りする、今回の使命は……！
「アウゲイアス王の家畜小屋掃除！」……である。
お掃除ってアンタ、ダスキンさんに頼みなさいな…ってところだが、やはり試練と言うだけあって、いろんな意味でデンジャラス。
エリス国のアウゲイアス王は莫大な数の家畜を所有しているのだが（※１）、その家畜小屋はあまりの広さゆえに、三十年もの間、一度も掃除されたことがないという、とんでもダーティーな場所（^^;）。
エウリュステウス王が「試練＝嫌がらせ」と考えているなら、しんどい割りに、地味〜で、臭くて、達成しても英雄としての株も上がらなそうな、正に理想的な使命と言える！？？
さておき、アウゲイアス王のもとに乗り込んだヘラクレス。
エウリュステウス王の命令で来たことを秘密にしたまま、「一日で掃除出来たら、家畜の十分の一くれへん？」と申し出た（褒美でもなきゃ、やってられん〜て気分？）。
小屋の中は、家畜の糞が石のように堅くなって うずたか〜く積もっている。王は出来る訳あるまい…と、この申し出を承諾。
ところが…である。今回のヘラクレスはひと味違う（頭を使うなんて！）。
なんと近くを流れている二つの川を小屋の中に引き込み、汚物を一気に洗い流してしまったのである（ああ、下流の皆さんお気の毒…）。
見事、仕事を終えたヘラクレス。報酬もゲットして、ほ〜くほく♪…かと思いきや、どうも今回はツイてない。
お掃除がエウリュステウス王の命じた試練であると知ったアウゲイアス王は、約束を無視！（※２）
その上、エウリュステウス王は「報酬を要求した？ 試練なのに？」と、今回のお仕事を「十の仕事」としてカウントすることを却下（ニヤリ）。
無駄働きは、以前の「ヒュドラー退治」に続き二回目。こうして、ヘラクレスは「十」ではなく「十二」の試練をこなすハメになるのだった……。
自業自得とはいえ踏んだり蹴ったりのヘラクレス。英雄は欲出しちゃダメなのね〜（？）ってことで、次回に続く〜！
※１ 三千頭の牛を所有していたらしい……。
※２ 十二の試練を終えた後、ヘラクレスにきっちり復讐される。
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