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▼ パーン

  パンパカ、パ〜ン♪(効果音)


 羊飼い&山羊(やぎ)飼いの神(※1)。
 毛深い人間の上半身と、山羊(やぎ)の足・角・耳を持つ。
 音楽の神でもあり、葦で作られたシュリンクスという笛(※2)を陽気に吹き鳴らしている。
 で、かなりの女好き&イタズラ好き(こんなのばっか… ^^;)。

 パーンご愛用の葦笛シュリンクス。その製作にはこんな秘話が!?
 ある時、パーンは精霊(ニンフ)のシュリンクスに一目惚れ、即「おっ嬢さん〜♪」と強引に追いかけ始めた。
 ところが、あと少しで捕獲(犯罪だぞ)…となったその時、シュリンクスは川辺に生えた葦に姿を変えて、ドロン……。
 パーンはどれがシュリンクスの変じた葦か分からなかったので、その中の一本をとって笛をこしらえたのだという(シュリンクスが切られなくて良かったよ…<スプラッタ〜)。

 そんな能天気なボケキャラ、パーン(オイ!)。
 こう見えて実はお強い戦士だったりする。
 ゼウスらオリュムポスの神々が、クロノスの率いるティターン(巨人族)と戦った時のこと……。
 パーンが大きな鬨(とき)の声を上げると、巨神達がビビってひるんだ為、ゼウスらはこの隙をついて、戦いを優勢に転じることが出来た。
 ゼウスはこの功績を重く見て、パーンが多少の悪さをしても大目に見てるんだとか……。
 また、パーンの声を聞いて驚き恐れる状態から「パニック」という言葉が生まれたんだそーな(※3)。


 ※1 全ての神の中で最も年老いている…という説とヘルメスの息子である…という説がある(えらい違いや〜)。

   ヘルメスの息子説では、パーンの生まれながらの奇妙な格好に母親も乳母も逃げだしたが、ヘルメスは喜んでオリュムポスに連れ帰り、パーンを見た神々は皆、喜んで可愛いがった。そして、「すべて」の神を慰めたことから「パン(すべて)」と呼ばれるようになったとか(癒し系ね〜)。


 ※2 パンフルートとも言う。
    後に、ヘルメスがこの笛を盗んで、アポロンに売ったらしい(おいおい)。
    音楽の神としてはアポロンに一歩譲るが、パーンが笛を吹くと皆うっとり聞き惚れ、楽しい気分になった。


 ※3 このことから、パーンは熱情や狂気といった人間の感情を司るとも言われる。
    人が原因不明の恐怖で錯乱状態になるのは、パーンのしわざらしい。

    また、怪物から逃げようと川に飛び込んだパーンが、あまりに驚き慌てた為、上半身が山羊で下半身が魚という珍妙な格好になってしまったことがあり、「パニック」の語源はここから来た…なんて説もある(あまりにおかしな格好だったので、記念に星座にされ山羊座となった。ひどい仕打ちや〜 ※山羊座の回参照)。


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