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▼ アスクレピオース
蛇笛は持ってませ〜ん!
医術の祖として有名な英雄。太陽神アポロンとコロニス(人間 ※1)の息子。
アポロンは、伝書鳩ならぬ伝言カラスを恋人コロニスとの連絡に使っていたが、ある時、恋人コロニスが浮気をしている…というカラスの誤った報告を信じ、怒りにまかせてコロニスを死に追いやってしまった。
我に返って後悔しまくるアポロンであったが、アフターフォローは意外とキッチリ。
既に身籠もっていたコロニスのお腹から、我が子・アスクレピオースを救い出し、当時、賢者として名を馳せていたケンタウロスのケイローン(※2)に養育を任せたのである(有名進学塾に入れる心境か??)。
さておき、めちゃめちゃ出来の良い生徒となったアスクレピオース。
特に医術の道に優れ、その腕は師であるケイローンを凌ぐほど!
彼にかかれば、死者さえも蘇えってしまうというんだから、神様もビックリ!
そう、特に冥界の王ハデスは大慌て。
なにせ、死人(= 国民)がやって来な〜い!のである。
「ゼーちゃん!(←ゼウス) うち(冥界)の労働力減って、GDP下がりっぱなしよぉ〜!! なんとかなさいよー! キーー!!」(あれ? カマっぽい… 汗)
怒ったハデスは、ゼウスに大ブーイング!
ゼウスは二度と死者を蘇らせることのないよう、アスクレピオースに厳命した。
ところが……
ほどなく月の女神アルテミス(アスクレピオースの叔母)が、一人の青年を蘇らせるように…と、アスクレピオースに依頼してきたのである(※3)。
ゼウスとの約束を理由に最初は断ったアスクレピオースであったが、無実の罪で殺された前途ある若者を見つめ、ついに覚悟を決めた…。
アスクレピオースは青年を蘇らせ…、ゼウスは禁を破ったアスクレピオースを雷の一撃で葬ったのである……。
アスクレピオースは死後も医術の神としてギリシアの人々に崇拝され、「蛇使い座」として天に上げられた……。
星座となったアスクレピオースが蛇を持っているのは、彼が医療に蛇を使ったからだとか、脱皮して成長する蛇がギリシアで神聖視されていたからだとかいわれている(※4)。
ちなみに後日談として……
可愛い息子アスクレピオースを殺されたアポロンは、仕返しに、ゼウスの雷を作ったキュクロプス達(一つ目の怪物 ※5)に矢の雨を降らせて皆殺し(八つ当たり!)。
でもって、罪のないキュクロプス達を殺した罰として、アポロンは奴隷として人間に一年間仕える…という罰を受けるのであった。ちゃんちゃん♪
※1 コロニスの回参照〜!
※2 ギリシア英雄は大抵こいつの弟子…という無敵の教育者。
詳しくは、射手座の回参照〜!(ケイローン=射手座 です〜)
※3 青年(ヒッポリュトスくん←英雄テセウスの息子)については、後日また〜!
※4 アスクレピオースは、蛇の毒から薬を作ったり、蛇をショック療法(!?)や まじないなどに使ったといわれている。
また、何でも知っている蛇に色々な薬草や治療法を学んだ…説もある(材料と師匠じゃ、えらい違いやん…)。
他に、蛇に変身して病人達を救ったってな伝説もあるそーな……。
※5 キュクロプスの回参照〜!
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