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▼ セイレーン
警報、警報〜!
上半身が人間の女性、下半身が鳥という、半人半鳥の海のモンスター(腿までは人間。鳥の足を持った女性ってイメージ… ※1)。
三人姉妹で、芸術の女神ムーサの娘にあたるらしい(※2)。
海に浮かぶ小島に住んでいて、甘〜く美し〜い歌声で近くを通る船乗り達を誘惑し、難破させるのがお・仕・事♪
彼女達の歌を耳にした者は、うふふ〜♪と海中に身をおどらせて死亡したり、うふふふふ〜♪と、白骨となるまで その場で聞き惚れることとなる(水死か餓死っす…)。
そんな、「サイレン(警報)」の語源になっちゃうくらい、おっそろし〜い歌姫(?)セイレーン。
ところが、この歌の魔力に屈せず、無事にセイレーンの小島を通り抜けた者達も存在する!(つーか、冒険譚の見せ場になってる)
まず、一組目は「アルゴー号(←船の名前ね)」御一行様〜!(※3)
なんと、この船には、セイレーンを凌ぐ歌い手である楽人オルフェウス(※4)が乗っており、彼の超すんばらしい歌声がセイレーンの歌を掻き消して、難なく通過〜。
嗚呼、完敗……。魔力を失ったセイレーン達は岩に変じたという(ガーン!)。
続く二組目は「英雄オデュッセウス」御一行様〜!(※5)
この時もセイレーンは誘惑を試みたが(岩になったんじゃ…? −−;)、オデュッセウスは予めセイレーンの歌の魔力について知っていた為、船員の耳に詰めものをし、自らは体を帆柱に縛り付けておいたので(※6)、セイレーンの頑張りも空しく、またしても一行はあっさりスル〜。つーか、完全無視。
諸説あって(どの時点でかは)定かではないが、セイレーンの最期は、ショックのあまり or 負けを認めて…海に落ちただの、自殺しただの言われている。
ちゅーわけで、怪物道とは死ぬことと見つけたり〜!!(意味不明)
※1 次回紹介のハルピュイアと同じく、女性の頭を持つ鳥…とする説など諸説有り。 後には、魚の下半身を持つとされ、人魚の原型になったとも言われる(ハルピュイアもだけど…)。
※2 諸説あり。まぁ、2〜4人いるらしい。
もともと、ペルセポネの従者のニンフであったが、ハデスによるペルセポネの誘拐を見過ごした為、罰として怪物に変えられたとも言われている。
※3 大勢の英雄達が「黄金の羊の毛皮(←牡羊座になった羊)」を求めて、アルゴー号に乗って旅に出た。冒険譚「アルゴー遠征記」は有名。
※4 たぐいまれな音楽家で詩人。詳しくは、オルフェウスの回参照〜!
死んだ妻を取り返すために、竪琴片手に冥界に潜入した人ね。
※5 オデュッセウスはトロイア戦争時の英雄で、知略に優れている。
戦争が終わっても20年ほど、お家に帰れず、彷徨うハメになった。
その最中に、セイレーンの島も通過した。
※6 セイレーンの歌が聞こえなくなったのを確認するため…… ではなく、どーもセイレーンの歌声を聞いてみたかっただけらしい。
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