続き物。英雄ヘラクレスの一生で〜す!
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▼ ヘラクレス(その14)

 俺ゃ負けないぜ、十二の試練〜!(12)


 我が子を殺した罪を償う為に、エウリュステウス王の命じる十の仕事をこなさねばならなくなったヘラクレス。十一番目の仕事「ヘスペリスの園の黄金のリンゴ奪取」も無事完了! アトラスに出し抜かれそうになったけど〜(以上、前回のお話)。

 もぉいい加減うんざり〜な、長かった十の試練(改め十二の試練)! エウリュステウス王の意味不明な命令とも今回でおさらば! …とゆーわけで、ラストを飾る次なる使命は!!

 「冥界の番犬ケルベロスを連れてくる」……ことである!!

 もしかするとエウリュステウス王も、最後にオイシイ試練を取って置いたのかもしれない。
 ケルベロスといえば、三つの犬の頭を持った巨大な怪物で、竜(蛇)の頭が付いた尾の他、アゴや背にも無数の蛇の頭を生やしたモンスター界のビッグネーム!?(※1)。
 冥界の入り口である青銅の門を守り、冥界からの脱走者や生きたまま冥界に入ろうとする者達を妨げている。
 見るからにコワモテで強そうな怪物だが、ヘラクレスは前々回の試練で、ケルベロスの兄弟にあたる双頭の怪物犬オルトロスを苦もなく撲殺している。いかにケルベロスといえど、ちょっと分が悪いような気もする……。

 ただ、ケルベロスは冥界の王ハデスの飼い犬。傷つけようものなら、ヘラクレスが冥界「怒濤のお仕置きコース」に処されかねない。
 その上、冥界は生者の近づけぬ地下の国、辿り着こうにもその場所さえ分からないのである(さて困った…)。

 ところが、ここでまたもや救いの神♪
 知の女神アテナと伝令神ヘルメス(冥界に死者の魂を導くのも仕事)が、冥界の入り口まで導いてくれたのである(ま、みんなゼウスの子で、兄弟やしね〜 ※2)。
 ヘラクレスは早速ハデスに目通りすると、「武器を使わずに捕まえる」ことを条件に、ケルベロス捕獲の許可を取りつける。
 こうなると早い。
 怪物以上に化け物チックな英雄ヘラクレスは、ケルベロスの三つの首をきゅきゅきゅと絞めあげダウンさせると、そのまま地上にかついでいってしまったのである……(※3 ^^;)。

 こうして、見事、最後の試練をも成し遂げたヘラクレス!
 子殺しの罪を償い、晴れて自由の身となったのであ〜る!!(陰険なエウリュステウス王とも、これでおさらば! ワーイ♪ ※4)

 ところで、地上に連れてこられたケルベロス。あんまりにも獰猛な為、誰も扱うことが出来ず、結局、ヘラクレスが冥界に送り返したとか……。

 何にせよ、めでたし!×2…で「十二の試練」は終了。
 次回、ヘラクレスのその後…に続きます〜!!(あともう少し我慢してね〜♪)



※1 詳しくはケルベロスの回参照〜!!
   番犬のくせに、音楽とお菓子に弱いというお茶目な奴である。

※2 この冥界の入り口付近で、ヘラクレスは髪の毛が蛇の怪物メドゥーサの亡霊や、友人でもある英雄テセウスに会っている。
 ちなみに、テセウスは嫁さん候補として冥界の女王ペルセポネを連れ去りにやって来て、反対にとっ捕まっていた(馬鹿です)。で、運良くヘラクレスに解放してもらう(テセウスの回参照〜)。

※3 その際、「ぐほぉっ、まぶしーっ」っと、ケルベロスが初めて見る太陽光に苦しんで垂らした唾液が、毒の花トリカブトになったとか……。

※4 エウリュステウスは、よほどヘラクレスが嫌いだったのか?
   ヘラクレス亡き後、ヘラクレスの子供達を迫害しまくるのだった……。
   で、子供達は従者イオラーオス(ヒュドラー退治の時、お手伝いした人ね)と共に逃避行。テセウスの息子であるアテナイ王に保護される。


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